もともと「お笑い」のジャンルのものは好きだった。
むしろ、他人を意図的に笑わせる技術・能力については常に自分に無いものの一つとして憧れの対象ですらあった。
特に、演劇をかじり始めた頃、貪る様に戯曲を読み漁り、自分の頭の中で自分が演じる様を思い描いたりもしたものだ。(実際には形を借りただけの事でしかなく、ソレをして「笑って貰える」事は無かった、当然だわな)
それからも、自分は無敵だと信じ込んでいた時期があって(当然、自分で設定した範囲・状況下に置いてだけども)面白いと思えるものは、自分の考え付かないような事、もしくは足元をすくわれるような感覚を孕んだものだけだなどと嘯いていた事もあった。(小生意気な餓鬼だったと思う...こんな奴を見かけたら、後ろからこっそり近づいていって殴り倒したくなるよな、全く...笑)

そして去年の春頃、上辺では笑顔を作っているんだけども何を見ても心の底からは笑えていない自分に気がついた。...後は、傍から見ても情けないほどに自分の体をコントロールできなくなり、ステップアウトを決意し...投げ出した。
幸いな事には、それが許される(まぁ周囲の人間には、本当に迷惑だったと思うけども)環境下にあったので、とにかく「眠る」事から始め、他人の物語を消化し、時間を浪費していく事で、なんとか約3年分の垢(恨み辛みとも呪詛とも言う)を洗い流し、「普通」に見える所までこぎつけたかなぁというのが、ほんの最近の事(たぶん、只単に読むだけでなく何かの形で外とも繋がっていたいという気持ちもあって、BMを始めたのかとも思ってる。)
なんもかんも考えずに「笑える」瞬間を持てるってのが頗る幸せなことだなぁと、最近しみじみ思ってる。

まぁ、そんな話は置いといて、やっぱりバブルからこっちの吉本って物凄いパワーを感じさせてくれていた。最近も、様々な種類の「芸風」の新人達をテレビで見かける機会が多いんだけども(水面下には、もっとたくさんの予備軍を抱えているんだろうけども)形はどうあれ場を作り、ソレが歪なものでしかなかったとしても流れを作り出していった事は、否定の仕様が無い。

ともあれ、ご冥福を祈ります。

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kaj

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