占い

2006年6月10日
最初に断っとこうと思いますが私は「占い」という技術や「占い師」と言う形でのエンタテイナーそのものを否定するつもりは一切ありません!

寧ろ立位置としてはその真逆でね...そう、例えばほぼ似たような種類のお商売の一つである手品師が不文律を犯すのと同じ様に(同じネタを続けて同じ相手の前で晒さない、他人の持ちネタを明かさない)最低限の職務遂行上のマナーを守れない連中が馬脚を現してるのは(自業自得で自滅した部分は放って置くとしても)あんまり、気分の良い物ではないなぁ...きっかけはね、先週放映されたトリビアの泉のネタの一つを今更、酒飲みながら録画再生で眺めてて目に付いてしまたってだけなんだけどね(^_^;)

よく勘違いされているようだけども預言者でも無い限り、予言者は己の未来を占えないって言うのは、ちょっと問題が在る。これは、正確には占う事が出来ないのではなくて、占いの結果から何かをやらかしてしまうと、その占いの結果が無効になってしまうと言う事に過ぎない。
また、そうやって望まぬ未来が在ると知っていて、それに手を加えようとしない程の愚か者ならば(まぁ自殺願望の強い御方は別なんだろうけどね...それも生き物の在り様としては、根本的にずれてると思うけども...まぁ奇特な個体の発現も在ることだろうから、絶対にとは言い切れないけどもね)別だけども、それを認めてしまうと、占いと言う行為そのものの意義が違うものになってしまうから...つまり未来の事を知る術ではなく未来を偏向する術って事に摩り替わってしまう(朝のニュース番組や雑誌の隅っこに載ってるジンクスの紹介みたいなのとか神社で購入するおみくじと言った「お楽しみ」は、また別のカテゴリーだからね、お商売としては)

だからね、職業としての「占い師」ってのは、外さないってのが一番肝要なんだよなぁ。
そもそもが、舌先三寸で生計を立てようなんて言う部分では、大道芸もしくは遊女と起源は、そう大して変わるもんじゃぁない...いや、それじゃぁ体を張ってる分だけ引き合いに出した職種に対して失礼ってものかな?ま、でも職業に貴賎は無いというし(笑)
まず「占い」って事そのものに疑念を抱かせるような真似をしちゃいけないんだよ。
(まぁパフォーマンスとしての「とんでも系」の小道具を使う「占い師」達も「芸」として見る分には、嫌いじゃなかったけども...さすがに自然淘汰というか自滅したよなぁ、やっぱり)

使用される小道具によって(例えば、カードだとか紅茶のだしがらとか客の面構えだとか手のしわだとか分別記号としての固有名詞であるとか何でも同じ)諸先輩方が、一生懸命、確率を計算し統計値を「適当なサンプリング」の結果纏め上げた代物をどう取り扱うかによって、何某かの分別はされてるみたいだけども、本質は同じ。
「客」の話を聞き「客」の信頼を勝ち得て「将来」を占う事で、対価を頂戴する。
(過去やら現在抱え込んでいる悩みを言い当ててみせるってのは信頼させるためのテクニックの一つだけども...そんなもん、私のように占い師そのものの鑑定を趣味にしているような嫌味な奴でもない限り、客席に座ろうとする奴で何の悩みも抱えていない人間なんているわけが無いじゃない?ましてや、このご時世、手間隙かければ個人情報なんて、どこからでも引っこ抜いてくることができる訳だし...笑)

下駄を飛ばして、明日の天気を占う時も、プロだったら、こういった口上を使わなくちゃならないと思うよ。
?小道具となる下駄の価値を高める
(如何なる故事来歴を持ち、どれ程の成果を上げ続けて来ている物であるかという事を、都合の良い事実だけをツギハギにする事)
?術式の非日常性を高める
(本来、下駄は履物であるのだけれども、もっともらしい演戯を過剰に持ち出して、相手に考えさせる時間を与えない事)
?舞台装置を整える
(評判ってのはね、任意に幾らでもでっち上げる事ができるんだよ♪ちょいとばかし握らせてあげればサクラを面白がってやってくれる人間を見つけることはそんなに難しいことじゃない...ギブアンドテークは基本中の基本でしょ)
?その時点で是否を明確に判断できる言辞を使用しない
(つまり、全ての可能性を内包したレトリックを駆使するって事。口から出まかせの嘘や間違う可能性のある言葉は一切使っちゃ駄目)
ざっと思いつくところは、こんなもんだけども、まぁ術式によっては、もう少しばかり手数が増えることも在るんだけども、それは...たいした違いには成りえない。

で、地べたに転がった下駄を見て、私なら、厳かにこう言い放つ。
「明日のお天気は、雨の降らない可能性もありますねぇ...確率?90%ですねぇ?」
この文言だと、明日、槍が降りでもしない限りは、100%外れることは無い♪

で、肝心のギャラが、この程度の言葉でいただけるかどうかってお話になると、結構、ちょろかったりするんだよねぇ現実問題としては(^_^;)
だってねぇ、辺りを見渡して御覧なさい(ご自身も含めてね)何か話を聞いて欲しい、言葉をかけて欲しいと思わない人間なんて、そうそう見つかるもんじゃないよ♪
(あ、此処に、こんな埒も無い事を晒している様なへんこで救われない「おやぢ」の事は、放っておくように...笑。)
楽して喰えるのならば、これは、やっぱり美味しいよねぇ。
だから、そこいら中に「先生」だとか「師」とか呼ばれる連中が湧いていて、更には、術式を教える学校まで在ると来た日にゃぁ...もう「好き」にしてとしか、言いようが無い。
それぞれが「お楽しみ」の範疇で、やってる分には文句やら厭言を垂れる気も無いけどねぇ、自分で自分の首を絞めてどうする(あ、これで実際に自殺できるかって言う検証結果は、もう出てたっけっか?)

プロならプロの矜持を持てよな!
ってのが、私が、彼の番組に出演して凹られた(まさか自覚が無いとは言わせてあげない)連中への感想だったりする。

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kaj

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