ISBN:4042955053 文庫 越前 敏弥 角川書店 2006/03/10 ¥580

教訓:
何かを隠したい時には、その意図すらも気取らせてはいけない。

少なくとも原作本(日本語訳)を読み終わった限りでは、劇場で見なくても良いかなと思えてしまった。
こう、何というか、もっと「トンデモ」なネタを期待してしまっていたので(^_^;)
(例えばね、彼の弟のお墓が東北地方にあるって言うような「あってもよい」お話みたいなね)
図象にしろ音声言語にしろ、気のせいでなければ同時多発したようにしか思えない文化の痕跡やらを一つの体系に纏め上げるってのは、どういう補助線を引くかによって、どうとでも成る様な代物でしかないってのは事実なんだけどねぇ(あ、でも南米大陸の高山地帯のは、ちょっと未だにいただけないけどね...酔狂にも程があるって意味でね)だからこそ、伝えられたままの断片が美しかったり、切なかったりすると思うんだよなぁ。
アヴァロンもそう、海に沈んだ大陸の話も同じ、どこかから飛んできて無責任に放ったらかしにしていったとされる連中にしても一緒。
Oの字で括られる世界中にばら撒かれた訳の判らない(連続性を見つけるのが困難な)異物に類似性を見出す事ができるのは...結局の所、そういう「お話」を聞きたいと願うヒトが、それなりの数居るって事でしかない。
発想なんてものは、そうそう変わるもんじゃないだろう?
少なくとも、同じ基本形(五肢直立)の酸素呼吸型の生物の見る夢なんてさ...
信じたいのかなぁヒトの外側に理由とか意味とかを与えてくれるようなモノが居るって事を。
そうでなくては、許せないのかなぁ、この混沌と曖昧さに満ちたリアルな世界が。

綺麗なモノ...純粋なモノ...無垢なるモノ...ウトピアかぁ...

どうしてヒトは「矛盾」なんて概念を考え付くようにできてるんだろうねぇ。
それこそが、一番、余計な代物だと思ってしまう。

まぁ悪い「お話」ではないけども、かなり物足りない...かな?

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kaj

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